
造礁サンゴ(ぞうしょうさんご、英: reef-building coral)とは、硬い骨格をつくり、サンゴ礁の地形づくりを担うサンゴのことです。このページでは、主に褐虫藻と共生し、暖かく浅い海でサンゴ礁をつくる仲間を紹介します。[1]
くわしく
「サンゴ」と聞くと、青い海にひろがるサンゴ礁や、装飾品に使われる宝石サンゴを思いうかべるかもしれません。けれども、すべてのサンゴが、サンゴ礁をつくるわけではありません。
暖かい海でサンゴ礁をつくるサンゴの多くは、体の中に褐虫藻という小さな藻をすまわせています。褐虫藻は光合成で栄養をつくり、その一部をサンゴに渡します。サンゴは、そこから得るエネルギーも使って、体の下に石灰質の骨格をつくり、成長していきます。[1]
サンゴがつくった骨格は、そのサンゴが死んだあとも残ります。残った骨格の上には、新しいサンゴも育ちます。骨格はそのまま残るものもあれば、崩れてかけらになるものもあります。石灰藻や貝などがつくる材料も加わり、長い年月をかけて積み重なり、固まっていくと、サンゴ礁という大きな地形になります。[3]
サンゴ礁が地殻変動などで海面より上に持ち上げられると、島になることもあります。[4] 石垣島の近くにある新城島や黒島は、こうしたサンゴ礁からできた島です。[7]

小さなポリプをもつサンゴなどの生きものが、大きな地形をつくる。グレートバリアリーフのように、宇宙から見えるほど大きなサンゴ礁もあります。[5] ユニスクでは、サンゴを「宇宙から見える動物」と呼んでいます。[8]

一方、宝石サンゴのように、褐虫藻を持たないサンゴもいます。[6] 褐虫藻を持たない仲間には、光の届かない深い海で暮らすものもいます。深海でも、礁をつくるイシサンゴが見つかっています。[2]
つまり、「褐虫藻を持つかどうか」と「礁をつくるかどうか」は別のことです。サンゴにも、いろいろな暮らし方があるのです。
出典(調べるのに使った本や資料 ─ 8件)
- 藤村弘行(2016)「サンゴ礁の化学」造礁サンゴの説明と、褐虫藻から得るエネルギーを使った骨格形成。
- NOAA「Where are corals found?」。深海で礁をつくるイシサンゴ。
- de Bakker, D. M., Perry, C. T. & Webb, A. E.(2025)「Quantifying coral reef accretion in a changing world: approaches, challenges and emerging opportunities」サンゴやほかの生きものがつくる材料の蓄積と石化。
- 目崎茂和「琉球石灰岩の地形と利用」琉球石灰岩からなる島。
- NASA Earth Observatory(2016年5月31日)「Great Barrier Reef near Whitsunday Islands」。宇宙から見えるサンゴ礁。
- 沖縄美ら島財団(2014年8月18日)「深海に眠る希少なサンゴ 日本産宝石サンゴの繁殖生態を解明」。宝石サンゴが褐虫藻を持たないこと。
- 仲里健(2015)「鳩間島・黒島・新城島(上地・下地)の地質」黒島と新城島をともに隆起珊瑚礁と記載。
- ユニスク「サンゴってどんな生きもの?」。「宇宙から見えるのは?」。スタッフとの会話の記録。
コメントはこちら