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石垣島の浦底湾で起きた白化現象で真っ白になったサンゴ
Akira, 2022 / Urasoko Bay

用語集 サンゴ礁

白化

サンゴが白くなる現象

un-0011 公開:

白化(はっか / bleaching)とは、サンゴの体内の褐虫藻が減ったり、褐虫藻の色素が減ったりして、サンゴが白く見えるようになる現象です。[1][2]

サンゴの色の多くは、体の中にすんでいる褐虫藻の色です。海水温が高い状態が続くなどしてサンゴがストレスを受け、褐虫藻やその色素が減ると、透明なサンゴの体を通して、下にある白い骨格が透けて見えます。[1][2]

2022年に沖縄、石垣島周辺の八重山諸島で起きた大規模な白化現象の写真Akira, 2022 / Off Sukuji beach
2022年に八重山各地で見られた大規模な白化現象。撮影協力 SeaWater DivingService

白化したサンゴは、まだ生きています。 ただ、褐虫藻から受け取る栄養が減り、生きのこるうえで大きな負担を受けています。ストレスが弱まり、共生関係が回復すれば、生きのこることもあります。しかし、褐虫藻が少ない状態やストレスが長く続くと、死んでしまうことがあります。[1]

白化の原因は水温だけではありません。低すぎる水温や、高水温と重なった強い日射も原因になることがあります。[1] 大雨の後に陸から水が流れ出る「出水」によって海水の塩分が低くなったり、流れ込んだ土砂がサンゴに積もったりすることも、白化につながる場合があります。[1][3] 陸からは栄養塩も流れ込みます。[4] 栄養塩の量やバランスによっても、白化が起こることがあります。[7]

一方、同じ時期に多くの場所で起こる大規模な白化は、主に高水温によるものです。[1]

気をつけたいところ

サンゴは、食害や病気によって体の一部が失われたときや、ホワイトシンドローム(WS)と呼ばれる病気などにかかった場合も、骨格がむき出しになってサンゴ全体が白く見えることがあります。これらは、白化とはしくみが違います。[5]

オニヒトデに捕食されたサンゴが真っ白に漂白されたような見た目になるAkira, 2015 / Yonehara Fuka pie
オニヒトデに捕食され、白い骨格が見えるミドリイシのなかま

また、サンゴの中には、成長している枝先が白っぽく見えるものもあります。新しくできた部分には褐虫藻がまだ少ないため、体を通して白い骨格が見えるのです。これは成長に伴う色の違いで、白化とは異なります。[6] ただし、枝先が白いからといって、必ず成長によるものだとは限りません。

テーブルサンゴが成長する様子Akira, 2019 / Urasoko Bay
よく見ると、テーブルサンゴの外周が白い輪のように見える。成長している部分だ。

出典(調べるのに使った本や資料 ─ 7件)
  1. NOAA「What is coral bleaching?」
  2. 藤村弘行(2016)「サンゴ礁の化学」
  3. 沖縄県衛生環境研究所「赤土でサンゴが白くなる!?」
  4. 米国環境保護庁「Threats to Coral Reefs」。土砂や栄養塩がサンゴ礁に及ぼす影響
  5. NOAA Coral Disease & Health Consortium「Coral Disease ID Key」。食害とホワイトシンドロームによる組織の喪失
  6. NOAA「Demographic Monitoring Protocols for Threatened Caribbean Acropora spp.」。ミドリイシ属の成長する枝先の色について
  7. Rosset, S.、Wiedenmann, J.、Reed, A. J.、D’Angelo, C.(2017)「Phosphate deficiency promotes coral bleaching and is reflected by the ultrastructure of symbiotic dinoflagellates」。栄養塩のバランスと白化を調べた実験

文・内藤明
更新 :食害の解説を一部改善しました
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