
白化(はっか / bleaching)とは、サンゴの体内の褐虫藻が減ったり、褐虫藻の色素が減ったりして、サンゴが白く見えるようになる現象です。[1][2]
サンゴの色の多くは、体の中にすんでいる褐虫藻の色です。海水温が高い状態が続くなどしてサンゴがストレスを受け、褐虫藻やその色素が減ると、透明なサンゴの体を通して、下にある白い骨格が透けて見えます。[1][2]

白化したサンゴは、まだ生きています。 ただ、褐虫藻から受け取る栄養が減り、生きのこるうえで大きな負担を受けています。ストレスが弱まり、共生関係が回復すれば、生きのこることもあります。しかし、褐虫藻が少ない状態やストレスが長く続くと、死んでしまうことがあります。[1]
白化の原因は水温だけではありません。低すぎる水温や、高水温と重なった強い日射も原因になることがあります。[1] 大雨の後に陸から水が流れ出る「出水」によって海水の塩分が低くなったり、流れ込んだ土砂がサンゴに積もったりすることも、白化につながる場合があります。[1][3] 陸からは栄養塩も流れ込みます。[4] 栄養塩の量やバランスによっても、白化が起こることがあります。[7]
一方、同じ時期に多くの場所で起こる大規模な白化は、主に高水温によるものです。[1]
気をつけたいところ
サンゴは、食害や病気によって体の一部が失われたときや、ホワイトシンドローム(WS)と呼ばれる病気などにかかった場合も、骨格がむき出しになってサンゴ全体が白く見えることがあります。これらは、白化とはしくみが違います。[5]

また、サンゴの中には、成長している枝先が白っぽく見えるものもあります。新しくできた部分には褐虫藻がまだ少ないため、体を通して白い骨格が見えるのです。これは成長に伴う色の違いで、白化とは異なります。[6] ただし、枝先が白いからといって、必ず成長によるものだとは限りません。

出典(調べるのに使った本や資料 ─ 7件)
- NOAA「What is coral bleaching?」
- 藤村弘行(2016)「サンゴ礁の化学」
- 沖縄県衛生環境研究所「赤土でサンゴが白くなる!?」
- 米国環境保護庁「Threats to Coral Reefs」。土砂や栄養塩がサンゴ礁に及ぼす影響
- NOAA Coral Disease & Health Consortium「Coral Disease ID Key」。食害とホワイトシンドロームによる組織の喪失
- NOAA「Demographic Monitoring Protocols for Threatened Caribbean Acropora spp.」。ミドリイシ属の成長する枝先の色について
- Rosset, S.、Wiedenmann, J.、Reed, A. J.、D’Angelo, C.(2017)「Phosphate deficiency promotes coral bleaching and is reflected by the ultrastructure of symbiotic dinoflagellates」。栄養塩のバランスと白化を調べた実験
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