
クマノミを見るとき、魚のすぐそばにも目を向けてみると、暮らしている場所がわかります。クマノミのなかまがすみかにしているのは、細長いものがたくさん伸びたイソギンチャクです。[1]
イソギンチャクの間で暮らす
イソギンチャクから伸びている触手(しょくしゅ)には、ふれた相手を刺すしくみがあります。けれども、クマノミのなかまはその間で暮らすことができます。不思議ですよね。
実は、クマノミにとって、イソギンチャクは隠れる場所であり、休む場所でもあります。敵に追われたときには、触手の間に逃げ込んで身を守ります。[1] 産卵の際には、そばにある岩の表面などに卵を産みつけることもあります。[1] 泳いでいる姿だけを見ると気づきにくい、暮らしの拠点なのです。

イソギンチャクにも、よいことがある
では、イソギンチャクのほうには、どんなよいことがあるのでしょう。
クマノミは、イソギンチャクを食べようとする魚を追い払うことがあります。すみかをもらうクマノミと、そこに暮らす魚に守られるイソギンチャク。両方に役立つ関係があります。[1][2]
このように、種類の違う生きものが関わり合って暮らすことを、共生(きょうせい)といいます。[2]
潮が引くと、すみかはどうなる?
私は、冬の大潮になると、犬たちと一緒に夜のサンゴ礁にお散歩に出かけます。潮が大きく引くと、浅い場所では海底が水面から出てしまうこともあるんです。
浦底湾の浅場では、クマノミたちはイソギンチャクを抜け出して、近くの水たまりでじっとしていました。近くに水たまりができない場所では、イソギンチャクの中に潜り込んだまま、潮が満ちるまでそこにいる姿も見ました。

こんなふうに、クマノミだけでなく、そのすみかにも目を向けると、暮らしが少し違って見えてきます。触手の間にいるのか、そのそばを泳いでいるのか。小さな魚の居場所から、周りの海の様子も見えてきます。
出典(調べるのに使った本や資料 ─ 2件)
- 葛西臨海水族園「クマノミ」。生き物図鑑。水族園の解説(閲覧:2026-10-12)。産卵位置については、同園「クマノミ水槽内での異変、そのわけは……」の岩肌に産みつけられた卵の観察記録も参照(閲覧:2026-10-12)。
- 海洋研究開発機構(JAMSTEC)・国際海洋環境情報センター(GODAC)「海の生き物のつながり:共生」。クマノミとイソギンチャクの説明(閲覧:2026-10-12)。
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