夏の海で、サンゴが真っ白になっているのを見たことはありませんか。これを「白化(はっか)」といいます。白いサンゴは、死んでしまったわけではありません。でも、そのままにしておくと本当に死んでしまいます。なぜ白くなるのか、順番に見ていきましょう。

サンゴはなぜ白くなるのか
サンゴのからだの中には、褐虫藻(かっちゅうそう)という小さな藻がすんでいます。褐虫藻は光合成をして、つくった養分をサンゴに渡しています。サンゴの茶色っぽい色は、この褐虫藻の色です。
海の温度が上がりすぎると、サンゴは褐虫藻を外に出してしまいます。褐虫藻がいなくなると、サンゴの透明なからだを通して、下にある白い骨格が透けて見えます。これが白化です。
つまり、白くなったサンゴは色を失っただけで、まだ生きています。骨格の白さが見えているだけなのです。
どのくらいの水温で起こるのか
サンゴが元気に暮らせるのは、だいたい25〜29℃くらいの海です。これより1〜2℃高い状態が数週間つづくと、白化が起こりはじめます。
大切なのは、温度の高さだけでなく、その状態がどれだけ長くつづくかです。一日だけ暑くてもすぐには白化しません。暑い日が何週間もつづくことが問題なのです。
水温のほかにも、強すぎる光、赤土流出による濁り、海の汚れなども白化の原因になります。
白化したサンゴはどうなるのか
白化したサンゴには、2つの道があります。
元にもどる場合
海の温度が下がれば、サンゴは褐虫藻をふたたび受け入れ、色を取りもどします。数週間から数か月かかります。
死んでしまう場合
褐虫藻がいない状態が長くつづくと、サンゴは養分を得られず、飢えて死んでしまいます。死んだサンゴの骨格には藻が生え、茶色や緑色になります。白いうちはまだ望みがありますが、藻におおわれたらもう戻りません。
白化から回復できるかどうかは、水温が下がるまでの時間にかかっています。
世界と沖縄で起きていること
1998年、世界中で大規模な白化が起こりました。その後も2016年、2022年と、くりかえし起きています。
石垣島の浦底湾でも、2022年8月に大規模な白化が観察されました。八重山の海でも、白化はもう遠い話ではありません。
まとめ
- サンゴが白くなるのは、褐虫藻が抜けて骨格が透けて見えるため
- 白いサンゴはまだ生きているが、そのままだと死んでしまう
- 水温が高い状態が数週間つづくことが主な原因
もっと知りたい人へ
- サンゴの増え方とは? サンゴの産卵と生態について解説
- なぜサンゴ礁を守らないといけないの
出典
1. (執筆中:監修と出典を追加予定)